先生と電話をしたあとも、出会い系サイトの確認は続けていました。バドさんからのメールが来ていないかをチェックするためです。何度見ても、バドさんからの返信はありませんでした。次第に彼女はバドさんとの出会いを諦め始め、先生との関係を深めていこうと思うようになりました。先生との出会いはどんどん親密なものに発展していき、彼女の毎日は見違えるように明るくなりました。
洋服も、以前は暗い色のものを着ることが多かったのに、パステルカラーのものを好むようになりました。年下の男性なので、少しでも自分を若く見せたいという思いがあったからです。そして、あれだけ通っていたお弁当屋さんに行くことも少なくなり、自炊が増えました。女性らしさを磨こうと、無意識のうちに思っていたのかもしれません。そして、先生から、実際に会うことの誘いがありました。
彼女はもちろん承諾し、次の土曜日のお昼に、ショッピングモールで待ち合わせをすることになりました。前日にはパックをし、買っておいたお気に入りの黄色のニットを着て出かけることにしました。二人は軽く雑貨などを見たあと、ショッピングモール内のカフェに入りました。彼は好青年、という表現がとても似合う男性でした。社交辞令かもしれませんが、彼は彼女のことを、年齢よりも若く見える、と言ってくれました。
帰り際に彼は、来週の土曜日にまた会いませんか、と彼女を誘いました。自宅に帰ってから、彼女はカレンダーに赤いペンでマルをつけました。もちろん来週の土曜日です。一つの出会いが、無機質なだけのカレンダーを、彼女の希望の光のように変えてくれたのでした。
